コラム

2004/04/07

2004年の話(新・YA)

2004.04.07 【2004年の話】

▼今年はオリンピックイヤー。8月13日から17日間に渡って行われるギリシャ・アテネでの本大会に向けて、各競技で代表選手(チーム)の最終選考及び最終予選が大詰めを迎えている

▼そんな中、注目を集めていた女子マラソン代表選手は、野口みずき(25歳・グローバリー)、土佐礼子(27歳・三井住友海上)、坂本直子(23歳・天満屋)の3名に決定した。前回シドニーオリンピックで金メダルを獲得した高橋尚子(31歳・スカイネットアジア航空)は選出されず大きな議論を呼んだ

▼落選したのが国民的人気を誇る高橋選手でなければ、話題がここまで沸騰することもなかっただろう。選ばれた3選手はオリンピックこそ初出場であるが、これまでの記録や実績は日本代表と呼ばれるに相応しいものだ。高橋選手が落選したからといって、彼女達の選出が疑念の目に晒されることがあってはならない

▼人気者が最終的に代表から落選といえば1998年サッカー・フランスワールドカップでの三浦知良選手。直前のスイス合宿で落選の報を聞いた三浦選手は日本に帰国。金髪姿で会見に臨み、報道陣を驚かせた。それから既に6年。2002年日韓ワールドカップを経て、2006年ドイツ大会の予選が始まっている現在でも、37歳の三浦選手はJリーグで現役だ

▼記者会見での高橋選手は、普段と変わらぬ気丈な態度で笑顔も見せた。「陸上がこれで終わったわけではない」と語り、現役引退も否定した。確かに、オリンピックを目標にした努力は、落選によって無駄に終わったのかもしれない。だが、終わりはまた何かの始まりでもあるのだ。(新・YA)

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