コラム

2004/04/09

正直に怖いものなし(水・KK)

2004.04.09 【正直に怖いものなし】

▼先月31日京都府丹波町の養鶏場の鳥インフルエンザ感染問題で、同社社長と関係者3人が家畜伝染病予防法の届け出義務違反の容疑で逮捕された。社長は京都府警の調べに対し2月17日に鶏の大量死の兆候があったにもかかわらず「会社を守らなければ」の思いから届け出なかった

▼以前、ひき逃げ事件を目撃したことがある。それは被害者の怪我が比較的軽かったため量刑的には執行猶予が予想されたが、「逃げた」という行為から示談に応じてもらえず加害者は懲役6箇月の実刑判決の厳しい判決を受けた

▼問題なのはその後の対応だ。先日、某建設機械メーカーのトップセールスマンのN氏と話したが、彼は「1日延ばせばお客様の怒りは2倍に、3日延ばせば10倍になる」とクレーム処理はその日のうちにーと早期対応、早期解決の大切さを力説していた。「機械を買うならNさんから」という声を多くの建設会社のオーナー、経営者から聞く

▼1の価値のものを10だと言って売るのが商売だー昔誰かに聞いた。確かに正直だけでは厳しい競争社会、ビジネス世界では生き残れないかもしれない。しかし国の国産牛肉買い上げ事業に絡む問題で雪印食品が解散に追い込まれたように先の浅田農産の前途も極めて厳しいものとなるだろう

▼英語の「honest」という形容詞は一般的には「正直さ」という意味が思い浮かぶが、他に「律儀な」、「頼もしい」そして「誠実な」、「(利益などが)正当な」といった個人として、企業としてかくあるべき姿勢をも表わす。やはり、すべからく正直に怖いものなしーいうのは不変の真理ではないだろうか。(水・KK)

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