コラム

2004/04/17

本格焼酎ブーム(新・KK)

2004.04.17 【本格焼酎ブーム】

▼一昨年頃から爆発的な焼酎ブームが続いている。ここ数年で消費量は4倍にも増え、清酒の消費量を超えるのは時間の問題とか。若者や女性層から圧倒的に支持されているのが一つの要因であり、今後ブームが一旦沈静化しても再び消費量が伸びるとの予測もある

▼焼酎ブームを牽引しているのは、いわゆる本格焼酎(乙類焼酎)で、麦や芋、米、黒糖などを原料とし、その素材によって味や香りが異なる。特にブームの火付け役となった芋焼酎は人気があり、原料となる薩摩芋の代表的な品種「黄金千貫(コガネセンガン)」が不足したこともあった

▼ブームの要因は、限りなく自由な飲み方が出来る点や二日酔いになりにくい等の理由の他に、最近の健康志向が挙げられる。焼酎は蒸留酒であるため糖分がほとんどない。また、心筋梗塞等の原因となる血管中の血栓を溶かす効果が高いという。因みに赤ワインに多く含まれるポリフェノールは血栓予防に効果があるが、凝固した血栓を溶かすことは出来ない。焼酎は、適量であれば毎晩飲んでも健康に良い酒なのである

▼本格焼酎は造り手の顔が見える酒とも呼ばれる。これは、造り手に小規模な蔵元が多いことや原料及び製法の創意工夫により、個性的な酒を造り出しているからで、その哲学や姿勢が反映されるという。自分好みの銘柄を探す楽しさも手伝いブームは終りそうにない

▼本格焼酎は、一部の日本酒やワインに見られる価格の異常な高騰がないため、大抵の種類は定価で買える。自分達が丹精込めて造った酒を適正価格で消費者に届ける―この造り手側の姿勢が現在のブームを支えている。(新・KK)

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