コラム

2004/05/08

道交法改正と携帯電話(さ・NH)

2004.05.08 【道交法改正と携帯電話】

▼今国会で審議される道路交通法改正案の中に「携帯電話等の使用等に関する罰則の見直し」(6か月以内に施行)が盛り込まれた。可決されれば、年内にも適用されることになる

▼現行法でも自動車運転中に携帯電話で通話を行った場合、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられる。しかし交通の危険を感じさせた者に限られており、事故さえ起こさなければ処罰されることは殆どない

▼携帯電話等の使用に係る交通事故発生状況を見ると、平成12年で1453件だったものが、2年後の14年には2847件に倍増した。そこで警察庁は、もはや本人の自主性に委ねることは適当ではないと考え、今後は、運転中の通話やメールの送受信を警察官が確認した時点で、罰則の対象となるよう規制を強化する方針を打ち出した

▼この法案提出に先駆け、昨年末から今年1月下旬に実施した警察庁のアンケート結果では、「仕事に支障が生じる」「本人の自主性に任せるべき」との一部反対意見もあったが、大半は賛成意見が占めていた。「更に罰則を厳しくすべき」「ハンズフリーで行う通話についても禁止すべき」「喫煙、読書等の運転中に行う他の行為についても禁止すべきである」等々の意見も寄せられた

▼携帯電話で通話しながら運転している人が、数多く見受けられる昨今、今年の交通安全スローガンとして「運転中 メール ひと文字 事故一生」が最優秀作の一つに選ばれている。事故を起こし、巨額の損害賠償を支払うことになれば、加害者も被害者になってしまう。運転中はドライブモードに切り替えるなどの配慮を促したい。(さ・NH)

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