コラム

2004/07/02

鯉とヤゴの関係(長・YK)

2004.07.02 【鯉とヤゴの関係】

▼娘達の小学校でプール開きがあった。当然の事だが、今年小学校に上がった娘にも前もって学校の指定水着を買っておいた。真新しい水着に喜んだのは良いが、妻の目を盗み、水着で外に遊びに行くし、風呂も入る。『まったく手に負えない』と妻がぼやいていた

▼2年前まで娘の小学校では、梅雨入る前にプールで親子魚釣り大会が開かれていた。冬の間プールに金魚や鯉を放し、掃除の直前に親子で釣るというイベントだ。しかし去年、今年とその釣り会は無かった。その理由が先日、学校からの手紙で判明した

▼2年前はプールへ鯉を1匹だけ放し様子を見た。結果去年はヤゴが50〜60匹程度確認された。そして去年は魚を1匹も放さず、状況を比べた。果たして今年はヤゴが2000匹以上、その他水生昆虫が多数。プールは異臭を放つことなく、汚れも酷くはなかったらしい

▼学校の手紙で『1匹の鯉が2000匹近くのヤゴを食べていた。生態系の凄さを子供たちに教える良い教材になった』と記し、校長室の前にまだ200匹以上ヤゴがるから、家で飼う人は申し出て下さいーと呼びかけていた。翌日1年生の娘が小さな水槽を片手に登校した。共食いしたら困ると、家にある桶の類が総動員され、足の踏み場がないのには閉口する

▼国交省はこのほど構造改善推進プログラム2004を作成した。不良不適格業者の排除徹底を第1のテーマに掲げ、ダンピング横行を冒頭に記した。プールの中のヤゴ2000匹を1匹の鯉が食い尽くすように、不良不適格業者とダンピングは、適格な業者を駆逐する。政策によるふるい落とし策がまた増えた。(長・YK)

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