コラム

2004/07/07

「スタミナ定食」(さ・SE)

2004.07.07 【スタミナ定食】

▼うっとうしい梅雨時期は、足場が滑りやすい。安全な施工へと緊張感が走る。うだるような熱さが続く。本格的な夏場に向けて作業員の体調管理も現場代理人にとって大切な仕事のひとつ。疲労回復には休養とバランスのいい食事を心がけることだ

▼体がだるくてやる気が起きない等々疲労感を感じたら野菜と肉の炒め物「スタミナ定食」がオススメ。豚肉は疲れを取る働きがあり、タマネギやニンニク、ニラなどの野菜には、ビタミンB1の働きを助けるアリシンという物質が含まれている。何の変哲もないこの定食には意外なパワーが隠されている

▼現場での食事はどこでとるのか。知り合いの代理人は「日用品や食事は近くの店から調達する」という。近隣住民が利用する店から発信される噂は瞬く間に広がるというのがその理由。「店は敵にも味方にもなる」。工事期間だけでも常連になり、コミュニケーションを取る。地元住民との心を掴むことも施工者心得のひとつのようだ

▼建設業者の営業マンは、一日の大半を発注官庁など外回りに費やす。ライバル会社でもおいしい店の情報交換は別物のようで、かなりいい店を知っている

▼一方で官庁職員のほとんどはデスクワーク。昼食時の外出はリフレッシュにもなる時間帯だ。ある営業マンは「昼食はは役所近辺の店で摂りません。業者と同じ店にいるだけでお互い気を遣うでしょう」

▼食事場所にも配慮する。情報社会とはいえ、現場も営業も相手の心理を読み摂り、心配りすることも大切な仕事のようだ。公共事業も一時より激減しているのが現状。まさに「食うか食われるか」の厳しい現実である。(さ・SE)

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