コラム

2004/07/14

勝敗の運次第を排除(さ・YW)

2004.07.14 【勝敗の運次第を排除】

▼最近勝ち組みと負け組みの二極化が進んでいる。その格差も以前より広がっているなどといったフレーズが至るところで聞かれる。参議院選挙においても複数の各党首が勝ち組みと負け組みをこのままにしていいのか、或いはそのような社会を望みますかなどの訴えをしていた

▼「勝ち組みと負け組み」社会における勝者と敗者に定義はあるのだろうか。勝ちと負けと明確に選別する必要があるのだろうか。勝ち組みと負け組み国民を何故ふるいにかけるのか。勝ち組みと負け組みの決定はどのようにするのか。その決め方がアバウトで、議論の余地がある

▼サッカーを引きあいにして恐縮だが、ヨーロッパ選手権において、現在は決着をつけるのにPKT合戦を実施するが、以前はコイントスだった。30年以上前、イタリア開催だった時に、地元イタリアがコイントスで勝った。しかし、目撃者が審判だけであり、勝者イタリアとだけ告げたそうだ。それが問題になりよりサッカーらしい決着方法としてPKが採用された

▼PKは納得がいく。しかし、公共事業における入札においてのコイントス、すなわち「くじ引き入札」は如何だろう。偶然にも最低札を投じた業者が2者ありくじ引きになったのなら、納得がいく。しかし、最近は最低制限価格の事前公表により、最低札を初めにありきで入れざるを得ない

▼くじ引き制は行き過ぎた制度に見えてならない。つまり事前公表によって入札制度が運任せになることは排除する必要があるのではないか。15年度は全国でくじ引きが約1500件あったと言う。経営の死活問題にくじ引きで良いはずはない。(さ・YW)

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