コラム

2004/08/31

アテネ五輪の印象(水・YH)

2004.08.31 【アテネ五輪の印象】

▼数々の感動を残し、アテネ五輪が閉幕した。アスリート達は既に次回開催の北京五輪へ向けて新しい挑戦を始めている。今年は予想を上回る日本選手の活躍と記録的な残暑も加わって真に記憶に残る夏となった

▼五輪に対する思いはそれぞれで、今回は特に話題を欠かない。筆者にとって最も感動的だったのは女子マラソン。42・195キロ、気温35℃、急勾配の多いコース等の条件から文字通りサバイバルレース。日本が2連覇したこともさることながら、野口みずき選手が優勝したことに感動は上積みとなった

▼スタート後から大柄なラドクリフ選手(英)の後ろに見え隠れする150?の野口選手。パンツに縫いつけられた伊勢神宮のお守りが印象的。世界的な記録保持者で集団をつくり、給水所で飛び出す選手に一喜一憂する。25キロ地点でのスパートが功を奏しヌデレバ選手(ケニヤ)の追い上げを振り切った。自分が走っているようで胸が苦しい

▼周囲の女性を見渡し身長150?、体重40キロの体形を見てその小ささに驚きである。不断の精進、コースの自然条件を克服、他選手との駆け引きに耐える精神力、そうした総合力がもたらす栄冠。優勝後の何をしたい?というインタビューに「旅に出たい」と。頂点に立って、全てから解き放され、自由になりたい心境なのだろうか

▼2008年は北京五輪の開催。中国では既に総額約1350億元を見込みプロジェクトの展開中。日本は今回史上最高の金銀銅37個のメダルを獲得し沸き返っているが、勝っても負けても涙の感動を与えてくれる。くじけない精神力の大切さが功を生むと改めて感じた。(水・YH)

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