コラム

2004/08/07

取捨選択の勇気を(さ・YW)

2004.08.07 【取捨選択の勇気を】

▼先日、「自然素材」を活用したリフォーム会社の社長にそのシステムや理念について聞く機会があった。非常に興味深いことが沢山あるので小欄で紹介したい

▼そのリフォーム会社は12年前に興しすでに年商50億円企業にまで成長。就職情報などで有名な企業が発行している専門雑誌で注目ランキング堂々トップで紹介されてもいる。秘訣は「何でもやるのは自信のない人のやること」、「何でもやることは横並びで安心する日本人的考え方」。それらをすべて捨ててこそ「何をやれば良いのかが分かってくる」と社長は力説

▼同社はそれでは何をやったから急成長したのか、それは業界初めての塩化ビニール製品を使わない住宅を造ったからだ。安く出回り、住宅に欠かせない同製品を使わないことは業界から「狂ったか」さらに、業界新聞の毎年恒例の「10大ニュース」でもランキング入りしたほどの騒ぎだったそうだ。具体的には、珪藻土、パルプ材などの使用、もっと驚いたことに、セルロースは古新聞のリサイクルでその古新聞は日本の新聞ではインクに害があるとし、何とわざわざ英字新聞を利用しているのだ

▼社長曰く「塩化ビニールも希望あれば使い、この部所もお客様の希望があれば工業製品を使いますよ」といった何でもOKならば理念が欠如し、「自然素材」だけのリフォーム会社だという「売り」が薄れるとのこと

▼取捨選択は公共事業で最も声高に叫ばれている。また追求しなくてはならないことだ。公共事業に限らず、リフォームに限らず取捨選択は重要である。突き詰めるところ八方美人では平均にすぎないということだろう。(さ・YW)

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