コラム

2004/08/26

マニュアの是非(前・HM)

2004.08.26 【マニュアの是非】

▼先日のお盆休みに実家に帰った。先月産まれたばかりの、兄の長男のお宮参りに行き、久しぶりに家族そろって食事を楽しんた。互いに近況報告をしていると、母が憤慨しながら最近頭に来る出来事があったと言う

▼話を聞くと、母の携帯電話が正常に充電出来なくなってしまったため、サービスセンターに電話をした時、暗証番号を聞かれたが忘れてしまって答えられなかったそうだ。その結果、本人確認をするためか、本人の電話番号や住所をはじめ、父の名前や電話番号などまで確認されたらしい

▼しかし、機械的なトラブルの問い合わせに対して、それほど執拗に本人の確認をする必要があるのだろうか。質問内容も伝えてあるのだから快くシンプルに答えてくれてもよさそうなものである。あまりに回りくどい対応に腹を立てた母が文句を言うと「規則だから」の一点張り。むしろ暗証番号を忘れた母が悪いような言い方だったそうだ

▼結局、あまりにも無味乾燥な対応に母はあきれてしまい契約をやめる事に決めた。「顧客の事を考えてシンプルに」を売りにしている会社にしてはお粗末な話だ。マニュアルに従って仕事を進める事は、ある意味では重要で大切。それは建設業界でも、他の業界でも変わらないだろう

▼しかし、本来マニュアルというものは、顧客サービスのために作られるもので、会社のためのものではない。マニュアル通りに仕事をして客を怒らせているのでは、それこそ本末転倒というものだ。競争が激化する時代の中、本当に顧客優先スタンスで考える企業が求められているのではないか。それが生き残りの基本であると思うが。(前・HM)

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