コラム

2004/09/10

防犯のシュミレーション(水・KK)

2004.09.10 【防犯のシュミレーション】

▼かつて日本は世界一安全な国と言われた。増加の一途をたどる犯罪は年々、凶悪化、多様化し「水と安全はタダ」の時代はもはや過去のものとなった。ここ数年テレビ、雑誌などで防犯をテーマにした特集が繰り返し取り上げられ、ピッキング対策の玄関の鍵、防犯カメラ、センサーライト、ホームセキュリティ、護身グッズの売り上げが急増している

▼「イカのお寿司」というキーワードがある。子供自身が誘拐などの犯罪から身を守るための合言葉だ。?知らない人について行か(イカ)ない?知らない車に乗(の)らない?大(お)声を出す?す(寿)ぐに知(司)らせるーというもの。極めて教科書的だが?の大声を出すというのは大人でも学ぶべきかも

▼犯罪学の専門家によると普通、危険に遭遇したら人は凍りついてしまい声も出なくなってしまう。防犯ブザーを鳴らしても音だけでは誰も出て来てはくれない。日頃から「助けて!」「誰か!」と大声を出す練習をしておくべきだという

▼一人暮らし高齢者の増加、女性の社会進出と自立、パソコン・携帯電話の普及、外国人の増加など社会の変化で犯罪の質も変わった。悪徳商法、盗聴・盗撮、ネット犯罪、カード詐欺、架空請求等々手を変え品を変え新手の犯罪が襲って来る。十分な防犯のシュミレーションが必要だ

▼人間関係のあり方も犯罪の拡大と無縁ではない。個人主義の傾向が強くなった結果、犯罪が起きても周囲が気づかない。住人同士の交流が活発な地域はそれだけで犯罪の抑止力となる。日頃の心構えに加え、近隣とコミュニケーションを深めることが一番の防犯対策になりうる。(水・KK)

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