コラム

2004/09/25

ビールがおいしい(前・HM)

2004.09.25 【ビールがおいしい】

▼今年の夏は記録的な猛暑だった。その分ビールが格別においしかった。1日の仕事が終わり、よく冷えたビールをグッと飲む。冷たい液体が、喉から胃へ落ちていく感触は何とも心地よく、疲れがスーと抜ける

▼筆者は典型的なビール党。たまには変わった銘柄を飲んでみようと思い、以前から気になっていた「カールスバーグ」を買ってみた。1847年生まれのカールスバーグは、デンマークを代表するビールで、世界130カ国以上で愛飲されている

▼このビールの誕生には、ちょっとしたエピソードがある。当時、ビールは上面発酵で製造されるのが主流だったが、ビール工場の社長の息子ヤコブ・クリスチアン・ヤコブセンは、ヨーロッパで広がりつつある下面発酵の技術を身につけるためドイツのミュンヘンを訪れた。そこで譲り受けた酵母を、コペンハーゲンまで馬車を飛ばし持ち帰り、後にカールスバーグを誕生させた

▼下面発酵の酵母は熱に弱く、摂氏零度でも1週間が限界。井戸水で冷やしながら必死に運んだという。飲んでみると、軽くさわやかな口当たりで、ほんのりとフルーティな味わい。ホップの香りが日本のものより強く、まさに「ビール」という後味だ

▼当時、どの道を通り、何日かけて運んだのかは調べられなかったが、こんなところからも公共事業の重要性を改めて教えられた気がした。暑さでバテそうになっていた筆者を潤してくれたビールも、かつて1本の道を通って運ばれたもの。公共事業により整備された道が重要な役割を担っている。様々なものが流通し、我々の生活を快適にしてくれている事を認識したい。(前・HM)

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