コラム

2004/10/21

サムスンの五輪戦略(新・MS)

2004.10.21 【サムスンの五輪戦略】

▼昨年12月より地上波のデジタル放送も始まり、今やテレビは薄型大画面の液晶、プラズマへと新たな時代に突入した。某電気店を覗いて見て驚いた。その中で目を奪ったのがサムスン電子(韓国)だ

▼液晶テレビの売上が好調で日本が世界に誇るメイドインジャパンに価格で挑戦している。同社は、2004年度版日経ビジネスの世界1000社番付で51位にランクされ、前回順位138位を一挙に押し上げた。前年比伸び率は140・24%

▼柔道五輪3連覇を達成した野村忠宏選手に表彰式で金メダルをかけたのは、サムスングループ会長・李健熙(イ・ゴンヒ)IOC委員。サムスンは1998年から五輪のトップスポンサーになっている。韓国は、アテネ五輪に267人の選手団を派遣したが、サムスングループ400人を送り込んでいた。アテネ入りしたサムスン首脳は、世界中から招待した取引先を案内、新製品について説明、その技術力を売り込んでいる

▼年間5000万?を投じて求めるもの、それはブランド力の向上だ。スポーツマーケティング・グループ本部長・黄晟洙は「スポーツの持つ情熱や統一感、フェアープレイといった要素はブランドイメージを高める。五輪などが持つイメージがそのまま取引先や顧客に企業イメージとして与えられる」という

▼ライブドア・堀江貴文社長も同じだ。「球団経営は、信頼される大きな企業へのステップとして非常に役に立つ」と、企業イメージの向上が参入の目的である事を強調している。サムスンの世界に向けたグローバルブランド強化は、2006年トリノ(冬季)2008年北京大会へと続く。(新・MS)

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