コラム

2004/11/20

提案型技術営業の実践(さ・NH)

2004.11.20 【提案型技術営業の実践】

▼全日本電気工事業工業組合連合会(全日電工連)は今年、提案型技術営業の実務図書・『実践マニュアル』を発行した。「住宅編」、「非住宅編」の2部構成で、成功企業の事例や具体的な取り組み方法を詳しく紹介している

▼長引く不況に喘ぐ建設業の一員として、電気工事会社もご多分に漏れず厳しい経営環境だ。新規事業や新商品の取り組み、新規顧客の獲得を柱とする提案型技術を実践することにより、売上げと利益を伸ばし、生き残りを図っていこうというもの

▼全日電工連の組合員数は、平成10年度末で約5万社あったものが、仕事量の減少により、現在では8%減の約4万6000社に減っている。また、同期間の電気工事完成高が17%減少している中で、大手企業のダウンが10%ということから、中小企業の落ち込みが如何に大きいかが分かる。さらに、元請けの価格競争のしわ寄せが、下請けに押し付けられているのが現状である

▼先日、傘下組合の研修会の取材で、成功企業の話を聞く機会があった。「図面どおりに仕上げても、顧客の満足を得ることが少なかった。そこで、着工前に施主と元請けの打ち合わせに同席し、電気設備の提案をさせてもらった。その結果、お客様に喜ばれることが多くなり、当社の売上げも伸び、毎年、社員の給料もアップできている」との談

▼厳しい経営環境の中、「行動なくして勝ち残りなし!」とよく言われている。「85掛けの時代」とも言われているが、同じ様なことをしていては、従来の85%程度の売上げしか確保できなくなるということ。「努力する者は報われる」。当たり前だが世の必定だろう。(さ・NH)

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