コラム

2004/12/04

「魚」を食べよう(甲・EO)

2004.12.04 【「魚」を食べよう】

▼動物性肉食を中心とした生活習慣病のまん延で欧米では寿司などの日本食ブームが起こっている。こうした中、米国で魚を食べた人と、食べない人を比べた2つの大規模な観察研究が報告された。魚を食べる量が多いほど、特に心筋梗塞による死亡率が大きく低下することが明らかになった

▼2つの調査のうちの1つは、2万人の男性内科医を17年にわたり追跡したもの。この間に94人が心臓病で突然死したが、保存してあった血液の脂肪酸を調べて見たら、魚油に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサエキサエン酸(DHA)などの不飽和脂肪酸の血液中レベルが多いグループは一番少ないグループと比べ突然死の相対リスクが90%も減少していることがわかった

▼もう一つは女性の看護師を対象にした調査で、魚を週5回以上食べるグループは、ほとんど食べないグループに比べ、心筋梗塞や狭心症などによる死亡の相対リスクが45%も低かったという

▼魚油には、脂肪を燃やす「PPAα」という遺伝子を活性化させる。同時に、脂肪の合成を下げることが動物実験でも解っており、抗肥満効果や脂肪を燃やす効果がある

▼国立健康・栄養研究所では、日本人の魚の平均摂取量や栄養所要量などから推計すると、一日1・7グラムのEPAとDHAを摂れば十分としている。魚の種類によって含有量が異なるが、含有量の多い本マグロ(トロ)では刺身2〜3切、イワシの丸干1〜2尾、ウナギのかば焼き半串、サンマ1尾など。一方、同量の少ないマグロの赤身では刺身80切、カツオ50切を食べる必要があるという。トライする必要がある。(甲・EO)

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