コラム

2004/12/09

迷惑な植物との戦い(松・JI)

2004.12.09 【迷惑な植物との戦い】

▼公共の場所で許可を得ず無断で植物を育てることをゲリラ・ガーデニングまたは花ゲリラという。土手や公園などにとどまらず道端などにも種を蒔く。本来そこで育つはずのない植物や野菜を成長させ、周囲を驚かせることに喜びを感じるようだ。自然保護を逆手にとるかのような悪戯といえる

▼もともと日本にないはずの外来種が突如として繁殖し、生態系が崩れるケースが多い。河川敷で目にすることの多いアレチウリは一帯を覆いつくし他の植物の成長を妨げる。根も葉もないアメリカネナシカズラは他の植物に巻きついて栄養分を摂取し、相手を枯れさせる

▼植物以外では外来魚・ブラックバスやブルーギルが有名だろうか。バスは箱根芦ノ湖を発端に全国各地の湖に放流された。在来魚を捕食するため、生態系が破壊されていると聞く。一方でバス釣りの人気は高く、在来種保護派とバス擁護派の論議が続いている

▼環境省が進める生物多様性国家戦略で、生態系に被害を及ぼす恐れのある外来生物の飼育や輸入を規制する法律が今年6月に制定されている。中央環境審議会では法律実施体制の整備を今後の課題として掲げており、やがては駆除なども行なわれるのかもしれない

▼我が家の裏にある邸宅で、木が大きく成長した。問題はその枝が我が家の窓に触れていることである。特に被害があるわけではないが邪魔に感じる。その家との付き合いが無いだけに、注意すべきか否か判断しかねている。手入れを怠っている当の家主が鈍感なのか、それともこちらが狭量なのか。ともかく我が家でも戦略を練り実施体制を整備する必要がありそうである。(松・JI)

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