コラム

2005/01/07

初心忘るべからず(前・HM)

2005.01.07 【初心忘るべからず】

▼筆者が小欄の末筆を担うようになってから約1年が過ぎた。最初のうち、自分には書けないのではないかと不安もあったが、どうにか1年間が過ぎようとしている。初めて書いたコラムを読み返してみると、緊張して肩に力の入った文章で改めて見るとちょっと照れくさい。そのコラムの中で筆者は、常に立ち止まらずに努力を続け「1年後、自信を持って振り返られるようにしたい」と書いている

▼この1年間、果たして自分は成長できたのだろうか?確かに1年前と比べ、扱っている仕事の質量は増えた。それは自分に出来る事が増えたという事で成長したと言えるかもしれない。しかし、逆に「こなし仕事」になっている部分もあるのではないか

▼このコラムにしても、始めた当初は書くことが楽しみで、運転中や入浴中に頭の中で次のコラムの事を考え、時間をかけて熟成させてから文章にしていた。しかし、回を重ねる毎にその仕事にも「慣れ」が生じ、いつの間にか締め切り間際に慌てて書くような状態になってしまっている。これを成長と呼べるだろうか

▼「初心忘るべからず」。良く耳にする言葉だが、実践するのは難しい。仕事に慣れてくれば、楽をする方法を覚えてしまい、最初の頃一つひとつの仕事を丁寧に行っていた事を忘れてしまいがちになる。それは、スピーディにより多くの仕事をこなそうと思えば尚更だ

▼1年前に自分が一途に書いたコラム、改めて「初心」を守りぬく事の難しさを気付かせてくれた。ちょうど新たな1年が始まった。改めて来年こそは、自信を持って振り返られるようになっていたいと気持ちを新たにしている。(前・HM)

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