コラム

2005/02/26

歩み出す新社会人(水・TY)

2005.02.26 【歩み出す新社会人】

▼「茨城県水戸市の中心に1周ほぼ3?の千波湖がある。その湖畔を一輪車で走破する」。晴れた休日、水辺の冷たい風で頬を赤く染めながら、小学3年の長女がペダルを漕ぎ続ける。付き合う筆者の唯一の仕事といえば乗り出しのペダルのひと踏みの手助けに右肩を貸すことだけ

▼両手を宙に、バランスをとる後ろ姿を追いながら、自分の娘ながらその成長ぶりに驚きを隠せず「親離れももうじきかな」と思いをはせる。乳母車を押していたのは何年前だろう。三輪車に始まり、補助輪付きの自転車からいつのまにか補助輪がはずれ、自転車のサイズも今では大人と大差がなくなった

▼厚生労働省が発表した求人・求職・就職内定状況によると、今春の就職内定者は昨年より好調のようだ。大学卒業者の就職内定者数は29万4000人。内定率も74・3%で、前年に比べ0・8ポイント増加した。高校卒業者にいたっては同13万1000人。同67・7%で前年同期を6・3ポイント上回る

▼社会人の仲間入りをする「彼ら、彼女ら」。建設業界にも多くの人材が新しく加わる。初めは戸惑いも多いだろうが、焦らず職場に慣れて欲しいものだ。のちのちは上司を支え、自らが柱となり、企業の顔となる「存在」。4月から歩み出す新入社員に企業も大きな期待を寄せている

▼志す思いあって決めた職業で能力を試す。管理する側も社員の成長を見逃さず、適正な評価と有効なアドバイスができてこそ社業の発展につながる。ひとを大切に、その上で若者の能力を最大限に引き出す。バランスを失った時は、そっと「肩」を差し出しては。あとは自がらが踏み出す。(水・TY)

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