コラム

2005/02/11

自分を見れば勝てる(水・KK)

2005.02.11 【自分を見れば勝てる】

▼立春も過ぎ、暦のうえでは春になったが寒さは今がピーク。プロ野球のキャンプイン、選抜高校野球の出場校決定と春の足音が一歩一歩近づいている。高校入試、大学受験も真盛り。若い彼らには普段の力を十分に発揮し、満開の桜を咲かせて欲しい

▼勝負事では自分をコントロールすることが絶対条件だ。1976年10月、プロボクシング世界ウェルター級タイトルマッチで挑戦者の辻本章次選手は王者ピピノ・クエバスに敗れた。輝かしいアマ・キャリアを持つ国内無敵のテクニシャン。対するクエバスはパワーはあるが負けも多く、新チャンピオン誕生が期待された。ゴング直後から辻本は得意のアウトボクシングで試合をリード。19歳と経験の浅い王者を組みしやすしと思ったか6回、一転打ち合いを挑む。逆転のダウンを奪われ、タイトル奪取の夢はついえた

▼相手がどうであれ、自分のスタイルを貫くべきだろう。横綱の器間違いなしと期待されながら足踏みが続く魁皇関。力はあるが気が優しすぎる大関に師匠の友綱親方(元関脇魁輝)は「自分を見れば勝てる。まわりを見れば負ける」と壁を破れない愛弟子に激を飛ばし続ける

▼デビューわずか9戦目で頂点をきわめ、70年代の国民的ヒーローとなった具志堅用高選手。彼は歴戦の猛者で強打のチャンピオン、ファン・グスマンに臆することなくスタートから攻めまくり、無名から一躍世界の「カンムリワシ」として羽ばたいた

▼数字は嘘をつかないとは言うが、戦績や競争率などは相手の質、内容も考慮すべきだ。自分を信じ、平常心で臨めばきっと良い結果がついてくるだろう。春はもうそこまで来ている。(水・KK)

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