コラム

2005/02/23

チャンスをつかむ(さ・YO)

2005.02.23 【チャンスをつかむ】

▼昨年12月末の第49回有馬記念。この時の優勝馬はゼンノロブロイ。秋の天皇賞そしてジャパンカップとG?3連勝を成し遂げた同馬はサンデーサイレンス産駒の青鹿

▼そのサンデーサイレンスも2002年衰弱性心不全のため、この世を去った。現役時代はケンタッキーダービーやプリークネスステークスなどG1レースを6勝。91年から日本での種牡馬生活をスタートして以来、昨年までリーディングサイヤーの座を保ち続け、数多くの活躍馬を送り出してきた

▼絶対的な柱を失ったことで、生産界の動きも変化しそう。サンデーサイレンスの後継馬はもちろんのこと、種付け数の少なかった種牡馬、そしてこれから引退していく馬達などに多くのチャンスが生まれる。種付けする側も現在の主流だけでなく、今後の動きも見極め、短距離系、中距離系、長距離系、早熟系、晩成系など将来的なビジョンを描き、どのような馬をつくっていくのか、腕の見せどころとなりそうだ

▼また新馬戦の出走制度も数年前に較べ大きく様変わりしている。これまでは、初戦で敗れたのち、一度叩いた折り返しの新馬戦を勝つパターンも存在していた。新馬勝ちと未勝利勝ちとの賞金の差額は200万円。早熟系、晩成系などその馬の資質を判断し、2歳早々から始動し賞金を稼いでいくのか、それとも慌てずに引退までの期間を見越しゆっくりと使うのか、厩舎独自のスタンス・戦略は千差万別だろう

▼いま社会情勢は著しい変化を続けている。たとえ、どのような状況におかれても独自の将来ビジョンは描きたい。そしてそれぞれのチャンスをものにしていきたいものだ。(さ・YO)

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