コラム

2005/03/15

サラ川1位東京、下位沖縄(水・YH)

2005.03.15 【サラ川1位東京、下位沖縄】

▼『「課長いる?」返った答えは「いりません」』ご存じ第一生命のサラリーマン川柳、昨年の第一位の作品。世相を反映した実に現実的な苦笑を誘う。「他人事じゃない」と言うところだろうか

▼内閣府が先般平成14年度の「県民経済計算」を発表した。それによると一人当たりの所得は前年度比で3万5000円減り、平均291万6000円となった。1位東京で408万円、2位愛知342万1000円、3位静岡322万1000円、最下位47位は沖縄で203万1000円。山口、静岡、滋賀等でアップしているものの大半が減少している

▼1人当たりの県民所得とは都道府県別の企業所得や雇用者報酬などの合計を人口で割った金額。これによって経済の規模、産業の構造、所得水準、家計の消費動向が解る。その数字に基づいて経済の実績・諸施策の評価・分析、経済計画の策定、比較しようとするもの

▼そんな折、世界一の金持ちがこのほど明らかになった。アメリカ、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長の資産総額はなんと465億ドル、円に換算して約4兆8000億円に。日本人ではサントリーの佐治信忠社長の約6000億円がトップ。それでも世界的には77位というからすごい。財布の中身を見て、なんとも情けない限りであるが

▼「働けど働けどなお我が暮らし楽にならざりじっと手を見る」は石川啄木の「一握の砂」の詩だ。マジックハンドなど有りはしない。小さな素朴な幸せを得るため、ひたすら真摯に働くだけ。財布の厚みが幸せと比例するわけではないだろう。所得最下位の沖縄の人たちは何時だって明るいし幸せだ。「足る」ことは仏の教えと聞くが。(水・YH)

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