コラム

2005/03/29

A判B判の不思議(甲・EO)

2005.03.29 【A判B判の不思議】

▼社内はおろか、今では家庭でも簡単にコピーのとれる時代となった。しかし、A4判とかB5判など「A判とB判」があるのはどうしてだろう

▼コピー用紙などのAとBの違いは「紙加工仕上げ寸法」によるもので、正式にはA列とB列。A列は国際規格で、ドイツの工業規格をそのまま採用している。一方、B列は江戸時代の公用紙「美濃紙」を基にしている。それぞれの列を用いた紙を判というそうだ

▼戦前まで、官公庁などでは今のB判サイズが主流だったが、戦後、国際交流が進むと国際規格のA判サイズが用いられるようになり、平成5年4月から行政文書の用紙すべてがA判に統一、いまでは行政文書やほとんどのビジネス書類がA判を使っている

▼紙の大きさは、A列、B列ともに0から10まであり、A0の半分がA1、A1の半分がA2、A2の半分がA3、A3の半分がA4と続く。A判は行政文書やビジネス文書、月刊誌、書籍、文庫など。B判は封筒や週刊誌、チラシなど主に日常的な用途に使われている。このように国際規格と国独自の規格の2種類の紙のサイズを使い分けているのは世界的にも珍しいそうだ

▼ところで、建設業界でもCALS/ECの推進で、今まで紙で納品されていた成果を電子データによる「電子納品」が進むなど、多くの産業でペーパーレス化が進行している。このまま行けば紙がなくなってしまうのだろうか。しかし、紙は電子メディアに比べ、記録も簡単、閲覧もしやすく、保存性にも優れている。リサイクルなどの面でも、ますます紙の重要性が高まっており、身近で便利な紙は今後も使い続けられる。(甲・EO)

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