コラム

2005/06/04

時間の区画整理(松・JI)

2005.06.04 【時間の区画整理】

▼忙しい時に限って何かが起きる。書類の上にコーヒーをこぼしたりパソコンが硬直したり渋滞したり緊急の用件が入ったり。そうした事が起きずとも、忙しい状況では時間の足りなさを痛感する。しかし、実は時間の使い方が下手なのでは。そんな事を考えつつ、野村正樹著「1日4分割の仕事革命」(日経ビジネス人文庫)を読み始めた

▼野村氏は1日の時間を「区画整理」するべきと説く。仕事が山積みの状況は、施設や住宅、オフィスが雑然と混在した過密都市と同じという。これを整理・管理してこそ、住みやすく働きやすい快適な生活ができると語っている

▼なるほど路地というのは迷子になりやすい。まさに、あれもこれもと多くの業務に手をつけて全てが終わらない状態だ。しかし幹線道路が通れば今の位置も目的地も見える。目標に向けて今すべきことが明確になるに違いない

▼さて、その方法とは?朝・出勤前?一人の仕事の時間?集団の仕事の時間?夕方・夜と休日ーこれらについて、それぞれ異なる時間の使い方をすることという。効率・集中・計画・交流・リラックス、こうした事を常に心がけると良いようだ。氏は「時間不足を技術的になくすのはムリ」と言う。欲望をコントロールして行動メニューを減らす、そうした「自分自身の改革」こそが有効と提言している

▼「忙しい」というのは、見方によっては充実した時間を送っているといえる。しかし実務に追われていると、自らがどこへ向かおうとしているのかを考えることができない。自分を律すること、努めて冷静であることが大事では。たとえ書類の上にコーヒーがこぼそうとも。(松・JI)

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