コラム

2005/06/09

仕事、憧れと現実の狭間で(新・TH)

2005.06.09 【仕事、憧れと現実の狭間で】

▼先日、第一生命が幼稚園児や小学生を対象に「大人になったらなりたいもの」とするアンケートを行った。それによると、男子は「野球選手」、女子は「食べ物屋さん」がトップであった

▼幼い頃は目に見えたままが脳に伝わり、かっこいい、かわいいというだけで単純に憧れが始まる。実に純粋である。しかし、大人になるにつれ、人生の経験を踏むにつれ、いろいろな現実の壁にぶつかり、ほとんどの人が憧れは遠いと気付く。挫折とはまた違うのだが、遂、ほのぼのした苦笑を覚える

▼最近、仕事に就かないニートと呼ばれる若者が増えている。きっと彼らにも憧れているものがあるに違いない。でも、自分の思い描いていたようにはいかず、もしくは、思い描いていたものとは違い、戸惑いの結果なのだろうか。または次の目標をみつけられず、模索しているのかもしれない

▼確かに社会に出るといろんな重い責任がのしかかり、厳しい評価をされ、叱咤されたりもするだろう。しかし、働くこと、働けることはすばらしいことでもある。仕事で評価されるうれしさや、仕事で目標を達成した時の充実感、仕事を通じていろんな人と出会い、様々なことを身につけることができるチャンスの場でもあるからだ

▼働くということは、人生の貴重な手段の一つ。与えられた仕事の中で、思いきり視野を広げ、チャレンジしてみる。新しい目標が際限なく生じてくるものだ。建設業界の社会的な役割を考えてみる。例えば社会貢献は他業種では類を見ないだろう。子どもたちが憧れる仕事ととして相応しい。そのために現業者の責務は決して軽くはない。(新・TH)

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