コラム

2005/07/29

生涯学習も学ぶ目的を(前・AN)

2005.07.29 【生涯学習も学ぶ目的を】

▼「勉強とは面白いもので、しなければならない時にはやる気が出ず、やらなくてもいい時になると無性に机へ向かいたくなるものだ」とよく耳にする。残念なことに実は筆者もその通りなのである

▼讀賣新聞に「パズル誌創刊ラッシュ」という記事を見かけた。深刻な雑誌不況が叫ばれている出版界にブームが巻き起こっているという。増加の直接的な要因には、パズルの多種類・細分化や解答に対する懸賞狙いなども挙げられるが、高年齢層の老化防止策としての購買も一因となっているらしい

▼USCPA(米国公認会計士)の資格を数年前に取った友人がいる。極めて難関な資格のため、正社員として働いていた職場を辞め、時間に余裕が持てるアルバイトの身となり、必死に勉強。その甲斐あって見事合格したのだが、取得を志した理由を聞いてみると「ただ何となく持ってた方が良いと思った」と実にシンプルな動機に驚かされた

▼先日のことだが、食事に誘われ店を探している途中、不運にも外国の観光客から話し掛けられた。筆者は、英語を話すことが出来ないため、その状況に慌てふためくばかり。しかし、一緒にいた方がペラペラと流暢に英語を話し始めたのだ。予想だにしない状況で「実は、英語を話したくて勉強してるんだよ」といとも楽しげにいう

▼このように学ぶ理由は探求心や転職のためなど様々である。ただ、理由はどうであれ、生涯学習は、自らの視野を広げ、自分自身を高めるのに必要不可欠なもの。それには学ぶことが必然とする既定概念から逸脱しなければ、自由な動機は生まれないに違いない。しかし、悲しいかな、未だかつて「言うは易し、行うは難し」。(前・AN)

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