コラム

2005/07/12

知事の所得は安いか高いか(水・YH)

2005.07.12 【知事の所得は安いか高いか】

▼「上を向いては切りがない、下を見て咲く百合の花」恩師が常々語っていた言葉だ。「青雲の志を忘れず切磋琢磨せよ。決して、欲張るな」と云う意味だろう。伴っているかどうか別だが、解り安いのと語呂が良いので忘れない

▼42都道府県知事の昨年の平均所得が発表になった。給与やその他の収入を含めたものだが知事の平均所得は1810万円で1996年の公開以降では最低の記録。石原慎太郎・東京都知事がトップで3048万円、2位稲嶺恵一・沖縄県知事2976万円、3位堂本暁子・千葉県知事2661万円

▼給与だけを見てみると石原・東京都知事が2505万円でトップだが、政令市の中田宏・横浜市長は2541万円だ。因みに国民の平均所得は概ね450万円。ただ46歳で100億円も稼ぐサラリーマンもいる世界だから、志など勘案するなら本当に比較は意味をなさないかもしれない。しかし彼らの給与は取りも直さず税金である

▼懲りず、参考までに見てみると国会議員の平均所得は2359万円。小泉首相は3817万円。政治がテレビ等を通じてしか実感し難い環境にあって、こうした数字の理解はどうも困難だ。ただ、少なくとも「果報は寝て待て」を決め込んでいては、こういった所得はあり得ないという現実的な結論であろうか

▼他人の財布の中身が気になるのは日本の平均的国民感情。清廉潔白などとは云わないが、ただ欲得には切りがない。「足を知る」70%で良いではないかと。堅実に足下を固める事がこういった時世には肝要かと思うが。そぼ降る雨の中で紫陽花の花を眺める。全てを忘れてボーとする一時も良いもの。(水・YH)

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