コラム

2005/08/06

楽しみな息子の成長(前・SN)

2005.08.06 【楽しみな息子の成長】

▼夏休み真っ盛り。我が家では昨年と同様に小学3年生の息子がカブト虫を飼い始めた。今年も妻が世話をするようになり、機嫌を損ねるだろうと様子を伺っていたが今年はどうやら違う。息子が起床して一番最初にする事は、カブト虫への餌やりと土の入れ替えだ。夜も必ず飼育ケースを見て、異常がないかチェックしてから就寝する。とりあえず2週間続いている

▼自分の事も満足に出来ないのにカブト虫の事になると違うことに、正直驚いた。それには理由があった。去年9月頃に死んでしまったカブト虫の土に白い虫がいたのを彼は発見したのだ。その虫が原因でカブトが死に至ったと知り、世話をしなかった自分を責めたのだろう

▼妻がいくら言っても世話をしなかった昨年だったが、今年はこの出来事があったので面倒が見られるようになったと思う。元来、面倒臭がりの彼がそこまでして飼いたいと思う気持ちになるカブト虫の魅力はすごいのだ。自分も子どもの頃、毎年欲しかった思い出がある。あの強そうな姿に魅せられたものだ

▼昔はカブト虫を捕まえることも楽しかったが、今は我が家の周辺には生息しておらず、ペットショップでしかお目にかかれない。お金を出せば買えるが、自分で毎日毎日、探し回る楽しみを味わえないのはかわいそうな気がする。宝探しの如く、捕獲するまでの過程が実に楽しかった思い出がある

▼今は便利な反面、大事なものが失われつつある気がしてならない。次の世代のために親として、これ以上大切なものを失わない様に自分の出来ることからはじめたい。今年の夏はカブト虫と息子の成長が楽しみである。(前・SN)

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