コラム

2005/09/01

生き甲斐ってな〜に(上)(本・MM)

2005.09.01 【生き甲斐ってな〜に・上】

▼筆者の周囲で今年は不祝儀や法事が多った。そんな中で話題になったのが病気や寿命のこと。年齢ごとの平均余命や生存数を表した、簡易生命表が俎上にのぼった。人の生死の法則を表にしたものだ

▼日本の平均寿命が50歳を超えたのは戦後のこと。戦前は男46・92歳、女49・63歳であった。65歳以上の人口構成比率が5%を超えられない時代が長く続いた。それから毎年記録を更新し続け、ついに男78・64歳、女85・59歳にまで達した。戦後60年で30年も寿命が延びることなど、誰が想像し得ただろうか

▼簡易生命表は、10万人が生まれて、その年齢で何人が生き残っているのかを数値化したもの。人生を半世紀送った小生、50歳での生命表によると、平均余命は30・70歳。50歳まで生き延びた人9万5531人、亡くなった人4469人、生存率95・53%。死亡率も数値化され、50歳では1000人に3・5人が亡くなる計算になっている

▼さらに、50歳で生き残った人が、65歳まで生き残る確率(88・4%)や、半分に減少する歳も数値化されている。因みに65歳まで生きる人の確率は、女77人に1人、男200人に1人。例えば60歳で退職すると、リタイア後、男18年、女25年の老後の生き方も同時に話題になり、避けては通れない重要な選択肢である

▼どこで何を、どんな生きがいを、どう見つけていくのか。これは人生最大のテーマだ。しかし、老後を豊かに生き抜くには、現実的に経済的準備(貯金)も当然無視はできない。ところで、これほど貴重な数値を最大限活用しているのは、庶民の財産を商慣習にしていると誤解され兼ねない生保会社であろう。(本・MM)

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