コラム

2005/09/08

建設業の地域貢献(水・SI)

2005.09.08 【建設業の地域貢献】

▼今年6月、茨城県内で鳥インフルエンザの感染が見つかってから約2か月が経過した。茨城県では、国や市町村と密に連携を取り迅速な防疫対策を進めているが、県内各地に飛び火、未だ完全な沈静化には至っていない。そんな中、地元の建設業協会など関連団体が、県などからの協力要請に応え、発生養鶏場の鳥の運搬や処分といった一連の支援活動を展開している

▼これまでに水海道市や茨城町、水戸市など対象となる養鶏場で約2週間程度、早朝から連日、猛暑の中で行われた。防護服で身を包み込み、真夏の暑さの中、気を遣いながらのかなりきつい作業だ。多くの人員が動員され、フォークリフトやトラックといった重機・運送車両のほか、テント、仮設トイレ・水道などの備品を自らが手配。1日の行程は、血圧測定・検温、問診に始まり、作業後の問診で終了となる

▼「地域社会への貢献」には余りある今回の活動には、ただただ頭が下がる思いである。当の養鶏事業者をはじめ、監督する県や周辺の地域住民にとって、どんなに有り難く心強い存在だったろうか。改めて、地域社会における建設業の担う役割の大きさを実感した

▼ただ、こうした努力や成果というものは、表立って評価されることは少ないから大いに残念だ。普通は陰に埋もれ、一般市民の目になかなか好印象で写らない。暗い印象ばかりが表だつから非常に矛盾を感じる

▼まもなく、防災の季節を迎える。各地では、万が一の災害に備え防災訓練など関連行事が実施される。防災への関心が高い昨今、地域住民と連携を図りつつ、地域社会に貢献する建設業の存在を示す絶好の機会だ。(水・SI)

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