コラム

2005/09/29

「下水道の日」の宿題(本・SY)

2005.09.29 【「下水道の日」の宿題】

▼平成17年度の下水道推進標語は「下水道いつか私にもどる水」である。地球上の物質循環には下水道も人間もがっちり組み込まれている。自然の大きなサイクルから見れば下水道は単なる人間社会の脇役ではない。むしろ地上で生活する人間を縁の下で支える主役である

▼毎年9月10日の「下水道の日」はその普及促進と下水道の持つ大きな役割を社会に積極的にPRする日として設定された。下水道法によると、「下水とは雨水と汚水からなる」と定義されている。よく考えると、雨水と汚水は同じ水だが、まったく別物である

▼その性格の異なる2種類の水をまとめて引き受ける下水道の仕事は大変だと思う。雨水処理は洪水などの災害対策に直結するし、汚水処理は環境・衛生問題とつながる。2つの大きな問題に日夜挑戦する下水道は、強力な左右の敵と正面作戦を余儀なくされる孤高の司令官のように見える

▼しかし、その司令官の周りには優秀な参謀と立案された作戦を迅速果敢に実施する実戦部隊がいる。「下水道」司令官の周りに控えているのは国、都道府県、市町村などでより高度な下水道事業の展開を企画する専門スタッフ。全国の下水道施設を建設・維持管理する全国の下水道公社の技術者、ゼネコンなど建設関連企業・メーカーなどである

▼これを下水道PR用の映画またはドラマにするとしたら、どんなタイトルで、どんなストーリーにしたらよいだろう。「下水道戦線異状なし」「下水道戦記」「下水道はかく語りき」「吾輩は下水道である」「限りなく透明に近い下水道」。来年の「下水道の日」まで何とかまとめてみたい。(本・SY)

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