コラム

2005/10/04

もっと真剣に防災対策を(水・YH)

2005.10.04 【もっと真剣に防災対策を】

▼お年の加減ばかりではないだろうと思うが、どうも腹の立つ社会現象が多すぎる。アスベスト、防災、耐震対策等々が後手後手である。「安全で住み良い環境の構築」など菜っぱの肥やし状態だ

▼かつての遊び場の中心だった校舎や体育館にアスベストが使われていた。それも当時は遊び道具の一つだった。今になって有害と言われても為す術は無い。憤りのやり場がないのは何時だって弱者の市民だ。時間は戻らないから「人災」としての救済措置や早急な撤去が切に望まれるところだ

▼地震国日本の意識調査結果が先般内閣府から発表された。それによると「大地震の起こる可能性は高い」とするのが64%もあるものの、「耐震診断や改修を実施した」とするのは10%のみ。ならば、工事をするための条件は「公的な支援(助成や税制優遇など)があること」とするのが38・1%も。一方で「するつもりはない」とするのも27・7%あるから複雑

▼さらに、対策だが「携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品などを準備している」とするのが49・2%と最も多い。驚くべきは次が「特に何もしていない」が29・7%もあることだ。もっと驚くべき現象は、家具や冷蔵庫などを固定していない理由だ。「特に理由はない」27・7%。次いで「面倒くさいから」が24・1%もある

▼こうしてみると、自分が直接的に関わって、被害を被らないと本気に対策を講じない穏健な国民性が浮き彫りになっている。もっと真剣に防災インフラ等に関心を持たなければ、タンスの下敷きになっても仕方のないことになる。政治や行政には限界があるから、自助努力が原則になるのだろうか。(水・YH)

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