共同作業と才能開花（松・ＪＩ）

2005.10.13　【共同作業と才能開花】

▼ジャズ演奏を趣味にしている。仲間と共同で音楽づくりを進めていく作業の楽しさを感じるとともに、自らの演奏技術が思うように向上しないことに憤慨する日々である。原因は才能のなさと練習不足と自戒

▼プロになるつもりはないが、遊びとはいえ時間や労力をかけていれば上達したくなるのが常。もう少し上手になりたいと考えていたら、ジュリア・キャメロン著『大人のための才能開花術』（ソニーマガジン刊）という本に出会った

▼創造力の養い方が書いてあり、どことなく啓蒙書めいたところもあるが気楽に読める本だ。毎朝起床後に自分の心に浮かぶ思いを何の意図も持たずに３ページ書くこと、自分の中にある芸術性を育むために週２時間は一人になって出掛けることなどを続けろという。また自分と同じように創造力を発揮したいと考えている仲間を見つけることも大事だと強調していた。すでに仲間はいる。あとは一人の時の自分の弱さを克服すれば、才能はいざ開花するか

▼日米両政府が、来年度からミサイル防衛システムの共同開発を開始する。敵の弾道ミサイルを撃ち落すミサイルで、開発総額は約３０００億円。さらに東京・福生市の米軍横田基地に21年度までに日米共同統合作戦センターを新設するという。共同作業の末に開花するのは何だろう。軍事面の親密さは日本国民にとって安心材料か不安の種か

▼今年に入ってから、趣味を通じて新たに概ね40人と親密になれた。下は初心者の中学生から上はベテランのプロミュージシャンまで年齢も職業も様々。多種多様な人々との交流も、自分の創造力を刺激してくれるだろうか。（松・ＪＩ）