コラム

2005/12/21

「景気」への声さまざま(水・MK)

2005.12.21 【「景気」への声さまざま】

▼「同業他社の社長たちから商売を辞めたいという相談をよく受ける。特に50歳代が多い。8割から9割の社長は辞意をもっているのではないか」。これは、茨城県の県南地域の建設業者の声だ。県が行った「景気ウォッチャー調査」で答えている。厳しさもここまできているということなのか

▼この調査は、経済の第一線で働く300人に景気の現状と見通しを聞き、その理由も答えてもらっている。調査全体の景気動向指数(DI)は、3か月前と比べて「良くなっている」が少し増えたため、前回(6月)から0・8ポイント上昇して48・5となった。しかし、平均の50を下回っているため、まだまだと感じている人が多い。一方で、3か月先の見通しは「やや良くなる」が増え、先行き指数は51・3と、少し明るさを感じているようだ

▼建設関連業で働く人の声。良くなっている理由として「デフレに対応しているうちに、経営形態も経営者の意識も改善してきたように思う」「こまごまとしたリフォームや同業者の手伝い仕事が多い」。その他「つくばエクスプレスの開業で沿線開発に拍車がかかれば、業界の景気も良くなるのでは」という声もあった

▼厳しい意見では「公共工事が減少している」「石油製品の値上がりで建築材料も単価も高騰し、工事を見合わせる傾向にある」等々

▼こんな意見もあった。「誰もが良かった90年代の再現を夢見ていると取り残されてしまう。各業界で二極化が進む中、素早く移り変わる消費者のニーズを的確に把握し、努力するしかない」(商店街代表者)。現状では、それが大切なのだろう。(水・MK)

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