コラム

2006/01/31

「キッザニア東京」に学ぶ(さ・YK)

2006.01.31 【「キッザニア東京」に学ぶ】

▼現在都内では、10の大型再開発事業が進行中。その中でも江東区豊洲に建設中の施設が注目されている。10月完成予定の「キッザニア東京」である。伊藤忠商事などが出資するキッズシティージャパンが開設する室内全天候型テーマパーク。ショッピングセンターの2、3階部分に造られ、床面積は約6000?の規模。年間70万人から80万人の来客、40億円の売り上げを計画

▼キッザニアとは、パビリオンと呼ばれる店や施設を集めた仮想の街で、子ども達が体験コーナーで働き、職業体験や社会体験をすることができる施設。1999年にメキシコシティに誕生。年間80万人が訪れ、小学校の課外授業の一環としても利用されている人気ぶりだ

▼今回日本にオープンするキッザニア内には、自動車整備やテレビ局、製菓工場、消防署など約50のパビリオンが設置される予定。具体的にはオートバックセブンが自動車整備のパビリオン、アメリカンホーム保険会社が消防署、出光興産がガソリンスタンドと洗車場などを計画

▼利用方法は、子ども達が入場する際、ここだけで使えるお金を受け取る。お金があるうちは、店で物を買ったり出来るが、お金がなくなれば、仕事を探してかせぐという経済の原則を知る仕組みだ。パビリオン側でも幼い頃から自社ブランドに慣れ親しんで貰おうとの思惑がある

▼公共事業のキーワードはここ数年、高齢化社会と震災の対策に趣が置かれている。少子化対策にも目を向けているといっても、育成には希薄だ。社会問題視されているニートの増加を防ぐためにも、労働意欲の向上を図れるような場を設ける必要性はあると思うが。(さ・YK)

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