コラム

2006/02/18

子供の携帯所持について(水・NH)


▼今年春、小学校に進学する子に携帯電話などを持たせようと考えている母親が、全体の約2割ほどいることがわかった。リサーチ会社の?インテージとネット検索で有名なヤフー?が共同で、新小学生の母親に意識調査を実施したものだ

▼「お子さまに携帯電話やポケベルを持たせていますか。もしくは、持たせる予定ですか」の問いに、「近いうちに持たせようと思う」と考えている母親が17・8%、既に持たせているが0・6%、「今のところ持たせる予定はない」が81・6%

▼携帯やポケベルを持たせたい理由は、「安全のため」が95・0%と圧倒的に多い。ほか「子供の居場所を知るため」「子供の帰宅時間を把握するため」「学校や塾、習い事などへの送り迎えのため」と、子供の保護、管理の目的利用がほとんど

▼筆者の子供の頃などは、変なオジサンが時々噂されるだけで、現在のように保護の意識について神経質ではなかった。昨今の保護者感覚はどうしても過保護に見えて仕方が無い。社会情勢の変化は著しい。そのため既定概念で推し量るべきではないが、心身共に逞しく成長できる環境には見えない

▼子供対象の犯罪が増加傾向にあるなか、携帯を子に持たせ防犯意識を高めることはそれなりに重要だ。ただ、その前に警察や保護者の努力による犯罪抑止と、防犯ノウハウに長けた警備業の役割が大前提。警察と警備が連携を深めることで、携帯などの連絡機器を持つ必要が無いよう、安全安心な生活環境が求められる。IT技術や専門分野に依存する以前に希薄と言われる、人として親として、子供を慈しむ心は十分だろうか。もう一度見直してみたい。(水・NH)

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