コラム

2006/03/29

亀田3兄弟(前・HM)


▼ボクシングの亀田三兄弟の人気がすごい。先日、立て続けに行われた次男・大毅と長男・興毅の試合も高視聴率をマークした。職場でも「昨日の試合見た?」という会話が交わされる。ボクシング中継の翌日にこんな会話を聞くのは本当に珍しいこと

▼彼ら親子の立ち居振る舞いや言動に、抵抗を感じる事もあるのだが、一方ではそこが人気の的のようだ。特に若い世代からの支持は強烈だ。ボクシング業界にとっては、まさに救世主と言えるかもしれない存在になった

▼ここ数年のボクシング界はまさに冬の時代、K―1やプライドなど総合格闘技におされ、世界タイトル戦ですら深夜の放送だったり、中には放送すらされない試合もある。そこにボクシングの申し子のように登場したのが亀田三兄弟だ

▼ボクシング界では、この亀田人気を起爆剤に人気の復活を図った。異例のメーンイベントでのデビュー、試合前の国家斉唱、そして世界戦クラスの大会場。興業側の意向かもしれないが、それを受け入れたボクシング業界。この競技は歴史が古く、伝統もあるが、興業は柔軟性に欠ける一面が垣間見える。それだけに今回の事は驚きとともに、人気回復にかける業界の決断と熱意を感じた

▼ボクシング業界に、負けず劣らず厳しい状況の建設業界。新分野進出など新しい事へのチャレンジも迫られるが、なかなか簡単にはいかない。しかし現実的な難しさの他に、「そんな事今までやった事がないから」という精神的な部分の障害もあるかもしれない。近年のボクシング業界の1つの決断だが、どういう結末が待っているのか、今後も見守り続けたい。(前・HM)

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