コラム

2006/04/05

おじさんの匂い(水・KI)

おじさんの匂い

▼加齢臭。ここ数年、テレビやラジオなどでよく耳にする言葉だ。年を重ねるごとに発生する体臭のことで、「ノネナール」という有機化合物がその主な原因。早い話がおじさん臭さだ。ノネナールは、40歳を過ぎたあたりからその分泌量が増加するらしい。しかし、人に言われない限り、自分ではなかなか気付くこともないため厄介である

▼巷では、「匂い」に関する商品が数多く売られている。トイレ用消臭剤や芳香剤等々。アロマテラピーなどを行いリラックスする方法もある。それだけ、においを気にする人が増えたということかもしれない。また、女性用の香水など特に多い。人気芸能人が愛用している香水はブランドショップなどで売られている。やはり外国製のものも多くみられる

▼ヨーロッパで香水が発達したのは、風呂に入る習慣がなかったからと言う説もある。日本でも和服を着る女性がにおい袋を持ち歩いたりする。すれ違った瞬間にほのかに漂う香りは、コロンとはまた違った趣を感じる

▼香水の起源は古い。欧米では紀元前3000、4000年頃に既に香料を用いた香薬という形で使われていた。そして、災難や病気を救うおまじないの儀式でも香料は用いられていた。古代の人たちは、匂いに何らかの神秘的かつ薬用的効果があると信じられていたのかもしれない

▼絶世の美女として有名なクレオパトラも香料を贅沢に使用し自らの魅力を演出した。それは、現代女性の危険な香りに合い通じるものがある。世のお父さんたちは家族から「お父さんくさい」と言われることが多いという。立派な人生の証であるから、別段気にすることはない。(水・KI)

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