コラム

2006/04/27

国産木材で建てたかった(水・HN)

国産木材で建てたかった

▼新築して間もなく3年目を迎える我が家。W造平家建て延べ12 0?。田舎暮らしだが、使用木材は確か輸入材が主要。今思えば、国産材で建てたかった

▼先日、テレビ東京系列のドキュメンタリー「ガイアの夜明け」で「森が泣いている〜日本林業を復興せよ〜」を観た。安い輸入材に押され、衰退の一途をたどる日本林業を再生させるため、懸命に取り組む人々の奮闘を取り上げていた

▼国産材で木造住宅を建てたいという人の希望を見事に叶え、林業で利益を出している林業家。山の管理を森林組合で引き受けようとする組合職員。国産杉と米産松のハイブリッド木材で国産材を循環させようとする国内最大製材メーカー「中国木材」の紹介など、林業を蘇らせようとするその取り組みはさまざま

▼林業を取り巻く環境を、筆者の住む茨城県でみると、やはり輸入材の攻勢はすさまじい。茨城県林業協会などでも、輸入木材の大半を占める違法伐採の木材対応にやきもきしているのが現状。だが悪い話ばかりでもない。前掲の中国木材では、平成19年3月の操業を目指し県内への進出を決めている。今後、地元業者との連携による県産材の流通が期待できる

▼昭和20〜30年代の急速な木材需要の高まりの後、一時は減少の一途を辿っていた森林も、国を挙げての植樹活動の甲斐あって国土は緑を取り戻した。意外と知られていないが、現在は、国産材を生産して国内で流通させても、もはや減少するほどではないという。うまく流通すれば、安価で良質な国産材が増えるはず。日本の気候風土にあった国産材を使用した家屋が良いのでは。(水・HN)

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