コラム

2006/05/10

「青い百合」への挑戦(新・KK)


▼5月14日の母の日が近付くにつれ、様々なプレゼントが陳列されているのを見掛ける。プレゼントの定番といえばカーネーション。「今年こそは何か特別な贈り物を」と思っていても、ついつい時間に追われ、気が付いたら毎年カーネーションを贈っているという方も多いのでは

▼カーネーションといえば赤いイメージが真っ先に思い浮かぶ。ところが最近では青いカーネーションが登場し、国内はもとより海外でも人気の贈り物となっている。開発したのは大手酒造メーカーのサントリー?。オーストラリアの企業との共同開発により、今から約10年前に開発に成功した

▼サントリーは一昨年にも、世界で初めて花弁に青色色素をほぼ100%含む「青いバラ」の開発に成功している。現在、商品化を進めているという。さらに今年3月には新潟県と共同研究契約を締結し、4月から「青いユリ」の共同開発に着手した

▼新潟県農業総合研究所は、ユリ科植物へ遺伝子を導入する技術を開発し、特許を出願するなど高い技術力を持つ。そのため両者が協力することで「青いユリ」の開発と商品化が促進されると期待されている。早ければ6年後の平成24年にも「青いユリ」が誕生する見通しだ

▼「青いバラ」の開発は、長らく不可能の代名詞とされてきた。「青いユリ」に至っては、さらに難しいとの声も聞かれるが、開発に成功すれば世界中の注目を集め、オンリーワンの商品として大人気となるだろう。サントリーは創業以来、常にチャレンジ精神を忘れずに、積極的に新しい事業に取り組んできた企業。こうした精神こそ成功への鍵ということだろう。(新・KK)

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