コラム

2006/05/15

学習塾で得た恩師(前・SN)


▼我が家の長女は、中学3年になり高校受験に備えて、4月から母親に無理矢理塾に入会させられた。「本人の希望通り、夏休み頃から通わせたらどうだろう」と進言したが耳を貸してくれなかった

▼そういえば、筆者も中学生になった頃、勝手に学習塾に入れられた。いとこが通っていた塾で、評判が良いと進められ有無も言わせてもらえず母親が手続きをとってしまった。講師の第1印象は、とにかく怖かったという思い出が鮮明に残っている。実際に厳しかった。いつも宿題がたくさん出て、嫌だった。そうなると、ズルイ考えがニョキニョキと顔を出し、ある時「そんな宿題、聞いていません」ととぼけてる。すると、「帰れ」と怒られ、本当に帰らされたことも

▼今の時代と違って、当時は親の意に背く風潮ではなかった。そうなると、怒られるのが怖く仕方なく塾の宿題だけはするようにした。結果はすぐに成績に表れる。なんと、急上昇したのだ

▼そのうち、自然にやりがいも生まれてくる。その塾では、英単語のテストで満点を取ると500円の図書券がもらえた。当時の自分にとっては大金で、モノにつられ一生懸命頑張った。その甲斐あって、忘れもしないが中学2年生の時、一年間を通して学校の中間・期末テストで英語はオール100点だった

▼筆者にとって、恩師と言える先生は部活動を含めて、この塾の先生が唯一だ。今でも、時々会って食事をしている。あの怖かった先生と、今では友人のようなおつきあいをさせてもらっている。人生は、どこに出会いがあるかわからない。父親として、長女にもこのような出会いを望むばかりである。(前S・N)

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