コラム

2006/08/17

睡眠不足は太る(水・NI)


▼人間は睡眠不足になると、食欲抑制物質レプチンが減って食欲亢進物質グレリンが増える。これによって食欲が高まってしまい、肥満の原因になるといわれている

▼レプチンは、10年くらい前に発見された物質で脂肪細胞が分泌するホルモンである。これが脳の満腹中枢に働き、「お腹いっぱいだ」と感じ、食欲を亢進する働きがある。しかし睡眠が不足すると、レプチンは低下してしまう。徹夜したとき、妙にお腹が空いた経験があるはず。これはレプチンが低下し、グレリンが増えることが原因とされている

▼睡眠不足は人体にとって、精神的・肉体的にストレスとなる。そこでストレスから全身の細胞を守るため血糖値を上げる。血液の栄養をいっぱいにし寝不足の害を最小限にしようと働く。ただし血糖値を上げるためには、エネルギー源が必要。これを供給するため食事の量を増やす。そのためわざとレプチンを減少させ、グレリンの増量促す仕組みになっている

▼こういった仕組みは睡眠不足を乗り切るための、実に合理的なシステムといわれている。改めて人体とは本当によく出来ているものだと痛感する。心や体調が揺らいだりする複雑な仕組みは、未熟さだけではなく、人体の単純では無い仕組みからくると改めて知らされる

▼睡眠不足の日々が続くのであれば期待を裏切る結果が待っている。食べ過ぎた栄養素が体内で脂肪に変わり蓄積され、肥満につながる。また昨今話題のメタボリック症候群などを起こし、動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす原因にもなる。健康志向がブームだが、ダイエットに励むのも良いが、睡眠不足は最も体やお肌に大敵です。(水・NI)

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