2006/09/25
飽きさせないための努力(さ・AO)
▼日本で最も知られた大泥棒と言えば誰を思い浮かべるであろうか。大昔なら、石川五右衛門、ねずみ小僧次郎吉か、今なら、ルパン三世ではないか。フランスが生んだ怪盗アルセーヌ・ルパンの孫としてテレビアニメでお茶の間に登場してから35年を迎える。根強いファンに支えられ、活躍の場を世界に広げている
▼モンキーパンチが生み出したルパン三世。テレビアニメ、映画、実写映画、今ではスペシャル番組として多くの人々に愛され、新たなファンを生んでいる
▼登場人物は、主人公ルパン三世、その相棒で、早撃ち0・3秒のプロフェッショナル、次元大介、居合い抜きの達人、何でも真っ二つ13代目石川五右衛門、正体不明、謎の女・峰不二子。そして、銭形平次の9代目、ルパン逮捕に命を懸ける銭形警部(警視庁からICPOへ出向)の、一癖も二癖もある個性的な面々。基本ストーリーは、お宝をルパンが狙い、盗み、逃げ、銭形が追いかける。それ以外の設定はなんでもあり。舞台は、日本から世界各国、果ては宇宙まで飛び出した
▼人々がルパン三世に惹きつけられるのはなぜだろうか?毎回、娯楽として単純に楽しめる、人の内面を抉り出すドラマとしての側面もそうだろう。作り手も、ストーリー展開で見る者を飽きさせないなどの苦労も聞く
▼建設業界に留まらず、永続する企業は最低でも、顧客を満足させる仕事をこなしたうえで、飽きさせない努力が必要だ。ルパンは、多くの声優が替わっても、作り手の努力で更なる魅力を引き出す。各企業も2007年問題など課題もあるが、知恵と勇気と努力で魅力を引き出さねばならない。(さ・AO)