コラム

2006/10/12

そろって2007年問題(前・NK)


▼日本の産業経済を支えてきた専門的知識や技能を有する団塊世代の人材が、一斉に会社を去る2007年問題。技術継承が後の世代になされるのか、企業は成り立っていくのかー危機感は高まるばかりだ

▼危機感が高まっているのは、企業ばかりではない。夫の定年退職で家庭で2007年問題が起こるというのだ。夫婦間の長年のコミュニケーション不足からすれ違いが生じて「熟年離婚」「家庭内別居」が急増する、というもの。しかも、おおかたの予想によると、被害を受けるのは男性の方らしい

▼おもちゃメーカーのタカラトミーは、団塊世代の既婚男性向けに、相性診断&対話力コーチングプログラム「夫婦のビタミン」を発売した。小型手帳サイズの本体に液晶画面と操作ボタンを配置。夫婦間の対話能力を高めるため、問題点の診断やQ&A方式のゲームなどが組み込まれている

▼筆者の近隣では、最近、犬を飼う家庭が増えた。マイホームを手に入れた若い世代以外に、50代後半以降の夫婦が圧倒的に多い。犬を通して夫婦間に共通の話題が生まれ、さらに幅広いコミュニケーションが円滑になるそうだ。ご近所で気軽に声を掛け合える「犬友達」ができるのも楽しい、といった声も聞かれる

▼子育てが終わった時、あるいは定年退職を迎えた時、夫婦や家族との会話はもちろん、気が付けば友人までもが減っていた…というのは悲しい。これは2007年だけでなく今後も起こるうる。まずは、仕事と子ども以外で会話のネタがあるか確認してみてはどうだろうか。第2の人生を『楽しく』夫と過ごしたいのはたぶん妻も一緒なのだから。(前・NK)

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