コラム

2007/01/25

「おみくじ」も時代相応に(山梨・TH)


▼正月は、今年も山梨県身延町にある身延山久遠寺へ初詣に出掛けた。ご承知のとおり身延山久遠寺は、日蓮宗総本山として門下の厚い信仰を集め、広く日蓮聖人を仰ぐ人々の心の聖地として知られている。春には樹齢400年といわれるしだれ桜が咲き誇る

▼広い境内には、大本堂や祖師堂などが立ち並らぶ。山門をくぐると長い石畳があり、太い杉林が温かく向かえてくれた。三門と本堂を一文字に結ぶ287段の石段が待ち構える。この石段は急角度で登るのが非常にきつい。一段一段、昨年の出来事を思い返しながら、子供達と登り続けた。階段が終わりに近づくと、現在建設中で基礎工事を進めている五重塔が見えた

▼建設を進めている五重塔は元和5年(1619年)に身延山で初めて建てられたもの。塔のデザインや構造は当時の工法を取り入れた木造で、高さ39m。完成すれば国内に現存する木造五重塔では京都教王護国寺(東寺)のそれに次いで二番目になる

▼ところで、今年は山梨県に係わる建設関連業者に取って、大変重要な年になる。4月から電子入札対象が全発注案件に拡大するほか、談合防止を防ぐため一般競争入札の範囲を拡大などが実施される。また、指名競争入札や随意契約の見直しも検討されている。さらに、市町村発注工事でも、談合事件が明るみに出ており、そのたびに入札制度自体の見直しが急務となっている

▼同制度も平等で、透明性があり、より分かりやすいシステムとして状況変化を遂げていくに違いない。同寺で引いた「おみくじ」だが、時代を反映して表現から幸運、災難事例などが時代相応に変化しているように。(山梨・TH)

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