コラム

2007/02/02

「さとやま生活」はいかが(茨城・MK)


▼定年退職を迎える団塊の世代が茨城県の県北地域に500世帯移住し、「さとやま生活」を行うと、その経済波及効果は約552億円にも及ぶというーこんな推計調査をまとめた。500世帯の内訳は、移住が150世帯、交流・2地域居住が350世帯。1世帯あたりでは、移住した場合が1億5100万円、交流および2地域居住が8200万円

▼団塊の世代の動向が注目を集めている。一昨年の国勢調査によると、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都4県の団塊世代は約183万人。茨城県内では約17万人といわれている。これらの人たちの定年退職後の行動によって、少子高齢化が進む日本の今後が決定づけられることになるといっても過言ではないだろう

▼茨城県では、つくばエクスプレスの開通などによって人口が増加している県南地域に対して、山間部や海沿いの県北地域では若者人口の減少や高齢化が進み、地域の活性化が叫ばれている。そこで県では、実際に県北地域に住み移った家族による「いばらきさとやま生活ブログ」を今年に入って開設した。参考までにアドレスはhttp://www.satoyama-life.pref.ibaraki.jp/。

▼主なターゲットは、首都圏に在住する団塊の世代。ブログでは、口コミによるさまざまな情報交換や意見交流の場として、山間部の大子町にある築75年の空き家を活用した生活を紹介したり、地元住民の思い思いの「さとやま生活」ぶりを発信している

▼県による経済波及効果約552億円の内訳は、家計消費が約342億円、移住時の一時消費が約80億円、医療・介護が約130億円。雇用の創出は約3300人にもなるという驚きの数字だ。(茨城・MK)

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