コラム

2007/02/05

変化に順応する生物(群馬・KS)


▼つい最近読んだ本に「生物史の中で最後に勝ち残ったものは、頭のいい生物でもなければ、強い生物でもなかった。それは変化に順応する生物だった」という一節があった。ご承知の通り、これはダーウインがその著書『種の起源』に書き記した有名なフレーズ

▼進化論を唱えたダーウインは、医者になるための勉強をしていたが、途中から神学者へと方向を転換する。22歳の時、軍艦ビーグル号に乗り、5年間の遠洋航海に旅立ち、南アフリカの南端にあるティエラデルフェゴからニュージーランドを廻っている。この時の報告で彼は、「原住民たちが猿から人間への進化の移り変わりのつなぎである」と述べたという

▼かつて、アメリカは世界一の鉄道網を誇っていた。その後、M&Aが繰り返され、最終的には、アムトラック社1社だけになってしまった。製鉄会社も同じで、今残っているのは、USX社だけ。マネーゲームに明け暮れ、「変化すること」を置き去りにした結果である。企業ばかりでなく、超大国、たとえ世界一を誇る経済大国でも然りであろう

▼マンネリの中にどっぷりと浸かってしまうとそこからなかなか抜け出せない。やがては、そこから消えていくことになる。だから、常に新たな気持ちで切磋琢磨し続ける。これがダーウイン言っている「変化に順応する生物が生き残る」ではないだろうか

▼生き残りを賭けた熾烈な争いでは、変わらなければ生き残れないのである。常に前向きな変化、進化、改善、改革、革新、革命、すなわち成長を繰り返す必要に迫られる。これは、小泉前首相の「改革なくして成長なし」の言葉通りである。(群馬・KS)

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