コラム

2007/03/27

物の価値観について(茨城・KI)


▼ここ数年、東京や大阪など大都市では1000万円以上の高級外車が飛ぶように売れていると聞く。購入者層は、20代後半から30代半ばのいわゆるIT長者が多いとのこと。不景気とは無縁の人々だ。テレビのコメンテーターは車にそんな大金をかけるのは疑問だ、といった趣旨の発言していた

▼確かに、それだけの金額があれば田舎で家が買える価格である。車なんて走ればいいと思う人から見れば、バカバカしいに違いない。ただし、価値観は人それぞれに違う。物の値段も人によっては安く感じたり、高すぎると憤ったり様々だ

▼プロ野球のオープン戦で中日の中村紀洋選手が活躍している。かつては、メジャーリーグで活躍していたプレーヤーが今年は、年俸400万円という金額からのスタート。中日球団だけが育成選手として彼を獲得した。今シーズンの中村選手は、背水の陣で臨むに違いない

▼「安物買いの銭失い」という言葉もある。しかし、このままの勢いで彼がペナントレースを盛り上げてくれれば、そして勝利に貢献してくれれば球団にとっては安い買い物に違いない

▼先ごろ、歌手のマイケル・ジャクソンが来日した。開催されたパーティーのチケット代はなんと、1枚が40万円。観客を前にして、本人は1曲も唄わなかったというから驚きだ。しかし、会場を出た人々は満足そうな顔だった。感激して、涙を流している女性も多く見られた

▼高いか安いか、好きか嫌いかの価値判断はその人本人が決めるものだ。他人がとやかく言うこと筋合いではない。自分の心が満たされれば、それがその人にとっての「適正価格」なのだから。(茨城・KI)

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