コラム

2007/04/10

時代に的確な対応を(茨城・SI)


▼「この世に生き残る生きものは、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のよいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生きものだ」。これは、進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンの考えを端的に示す言葉としてよく紹介される

▼先日、取材に伺ったある建設関連団体の会議の席上で、この一説を用いながら「我々の業界も時代の変化に的確に対応していくために、施策の見直しなどに取り組まなければ」とユーモアを交えたあいさつに、大いに盛り上がった

▼日本全体での景気回復がささやかれて久しい現在、建設業界、特に地方においては依然として厳しい経営環境が続いている。各企業は、こうした状況の下で、懸命に生き残り策を模索し続けている。それを、冗談を交え笑い飛ばすだけの余力が残っていることに安堵するとともに「まだまだいける」といった確信めいた期待感が心の底から沸き上がった

▼談合問題とそれを抑止するための一般競争入札拡大への流れ。さらに、低入札価格調査制度や総合評価方式の導入、様々な法規制の改正ーなど。これまで以上に各企業には変革への対応が迫られている。取り組むべき課題は山積しているが、一つひとつ乗り越えていくしか他に道はないことはいうまでもない

▼4月、平成19年度も本格的に動き出した。都市部と地方との温度差はあるにしても、当面の課題は一般競争入札への的確な対応だろうか。こうした環境の変化に対応しつつ、さらに国民が安心・安全に暮らしていくための業界が担う役割・存在価値を官も民も一体となってアピールしていく年にしてはどうだろう。(茨城・SI)

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