コラム

2007/04/16

理解深めたい公共事業(茨城・MK)


▼公共事業に対する県民の理解を深めてもらおうと、茨城県土木部は、広報用の小冊子『なるほど

公共事業』を作成した。県が取り組んでいる事業について、その必要性や事業内容、整備効果などを

解説。具体的にイメージできるように、写真や図面、数字を多く使っている。冊子は、部のホームペ

ージに掲載しているほか、県の出先事務所や市町村にも配布し、県民へPRしていく

 

▼取り上げた主な内容は、道路事業で「全国初の本線直結型水戸北スマートインターチェンジ(平

成18年9月~19年3月)では、社会実験開始後3カ月で利用台数が1日当たり1000台を突破

」。橋梁整備では「いぶき橋(高萩市)の架橋により踏切事故の心配がなくなり、渋滞も解消(走行

速度が10㎞以上向上し、年間約60tの二酸化炭素排出量を削減)」。河川事業では「桜川(つく

ば市)の輪中堤の整備により、約5億円の事業費を約5割に節減」など

 

▼全国的に公共事業の削減が続いている。茨城県の場合、19年度当初予算の公共事業費は約14

89億円で、9年度から11年連続の減額となった。この額は、ピークだった8年度(2710億円

)の54・9%に相当し、ほぼ半分。21年前の昭和61年度1469億円とほぼ同じだ

 

▼厳しい財政事情は理解できるが、公共事業は、国土発展へのインフラ構築に大きな役割を果たす

とともに、市民の安全・安心の確保に欠かせないもの。果たしてこのままで大丈夫なのだろうか

 

▼幣紙では今年度、公共事業費削減に伴う安全面への影響についてキャンペーンを実施する。来週

第一弾を掲載予定だが、「安全」ではない現実を直視したい。(茨城・MK)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら