コラム

2007/05/01

地場産業で景気回復(山梨・TH)


▼学生時代、筆者が福岡県で生活していた頃の話である。友人に「山梨県は何処にあるか知っているか」と質問をしてみたところ、東北、近畿地方と言う残念な答えが返ってきた。筆者が「富士山があるところだぞ」と言うと、その友人は「それは静岡」と自信ありげに言い放った。確かに、富士山は山梨県と静岡県の境にあるが、余りにも山梨県の認知度が低いことに驚いた。他の友人にも同じことを聞いてみたが、答えは変わらなかった

▼他県の人が考える山梨県のイメージは、武田信玄や山本勘助、食べ物では、ほうとう、信玄餅、葡萄、桃などが代表的なものだ。しかし、それだけではなく特徴的な地場産業も多々ある

▼その一つは、「甲州印伝」。筆者も免許証入れを使用している。印伝の歴史は古く、特に武田信玄が誕生した頃に盛んになった。信玄袋と呼ばれる袋物は、当時の甲冑すっぽり入る大きさで、鹿革の丈夫さが重宝がられた

▼二つめは、「貴金属」。御岳昇仙峡などで産出された水晶原石を、約150年前より手磨法により習得したのが始まりのようだ。その後水晶加工から、宝石、貴金属、工業材料の加工も始まり、現在では、装身具、美術工芸品、工業用部品製造などの幅広い産業となっている

▼しかし、良い商品、製品があっても売れなければ何の意味ももたない。現在、それを実行しているのが東国原・宮崎県知事ではなかろうか。知事が率先して宮崎地鶏を食べている映像が日本中にながれ、大変良い宣伝になっている。横内・山梨県知事にも、地場産業を大いにアピールしてもらいたい。それが山梨県内の景気回復につながるのだから。(山梨・TH)

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